ごあいさつごあいさつ

宮崎県小児科医会 会長就任のご挨拶

髙山修二会長の後任として新会長に就任することになりました。

最近の動向として最大の話題は新型コロナウィルス感染症に伴う様々な問題です。令和2年6月現在宮崎県内の発生は約2ヶ月認められていませんが、3月から4月にかけて国公立病院の小児科をはじめ小児科クリニックでも様々な感染対策を工夫し流行に備えてきました。また、県内の夜間急病センターでも新型コロナウイルス感染症をどのように選別して診察するのか、今でも対策の途中です。

医療機関内に新型コロナウィルス感染症の患者さんがひとたび入れば、その医療機関はしばらく診療ができなくなる可能性があります。急病センターがそのような状態になれば、その地域全体に影響が及びます。小児科医は普段から発熱などの感染症の小児を診療しています。その中で新型コロナウィルス感染症の患者さんをどのように選別することができるのか未だに答えが出ていません。早急にワクチン、検査キット、更に治療薬が使えるようになれれば良いのですが、まだまだ時間がかかりそうです。

新型コロナウイルス感染症の小児を無防備に診察すれば、その小児科医は濃厚接触となり2週間ほど診療ができなくなります。診療ができなくなるクリニックを増やさないためにも、くれぐれも第2波が始まった場合には複数の医療機関を転々とすることなく、かかりつけ小児科だけで完結するようお願いいたします。更に、新型コロナウィルス感染症が疑われる場合には、直接小児科を受診することなく、あらかじめ電話連絡をしてもらえれば幸いです。

また、第1波では全国的に予防接種・健診を控える傾向が見られています。予防接種は乳幼児にとって特に予防しなければならない病気の対策ですので、接種を控える事なく生後2ヶ月から粛々と進めて下さい。

第1波では小児の外来患者さんが減少し、小児科経営にも支障を来すほどです。しかし私たち小児科医は乳幼児の健診をおこない、小児の患者さんを診ると不思議に元気が出てきます。今後とも私たちにたくさんの元気を分けていただきますよう、よろしくお願いいたします。

令和2年6月1日
宮崎県小児科医会 会長 髙村 一志