会員コラム会員コラム

会員コラム:外来小児科学会年次集会に参加して さとう小児科 佐藤 潤一郎

私にもリレーコラムの番がやってきました。

当院では、毎年、スタッフ全員で日本外来小児科学会年次集会に出席しています。

昨年は香川県高松市で開催されましたが、今年は、9月2日〜9月3日の2日間、三重県津市で開催されました。

「せっかく三重に行くのだから、伊勢神宮には行ってみたいよね。」当院のスタッフから聞こえてきた声に賛同し、9月1日は伊勢神宮に行ってきました。

伊勢神宮に行ったことがある方はお分かりでしょうが、「伊勢神宮」は通称で、地名がつかない「神宮」が正式名称です。皇室の祖神とされる天照大御神をお祀りしている内宮、衣食住を始め産業の守り神である豊受大御神(とようけのおおみかみ)をお祀りしている外宮、その他14所の別宮、43所の摂社、24所の末社、42所の所管社、これら125の宮社全てを含めて「神宮」と呼ぶそうです。

私は、外宮の周辺を観光することとしました(この日は大変暑く、とても内宮までいく気力がありませんでした)。まずは、腹ごしらえと思っていましたら、偶然、T村先生御夫妻とばったりお会いし、そのままいっしょに近くの店に入りました。伊勢の郷土料理「手こね寿司」と「伊勢うどん」のセットを注文。「手こねすし」はいわゆるちらし寿司で、「伊勢うどん」はツユに浸ったものではなく、濃厚なタレに太さ1cmの太い麺を絡めて食べるスタイルでした。ちなみに、伊勢うどんは宮崎のうどんに似てふにゃふにゃの麺(離乳食にはもってこい!)でした。

食事を済ませた後、外宮を散策しました。散策しながら、次の日からお会いしそうな先生方とすれ違い、思うことは同じなのだなあと感じました。

私たちが参加した外来小児科学会では、通常の学会と同様、講演やシンポシウムも開かれますが、何といってもこの学会の特徴はコメディカルスタッフも参加できるワークショップで、講義や発表の内容を確認しながら話したり、提示された問題について解決策を話し合ったりします。当院のスタッフも今年は、「予防接種アプリを評価する」「前向き子育て十カ条を考えよう」「みんなが笑顔になれる母乳育児支援」「外来での事故防止をすすめよう」などのワークショップに参加し、全国のコメディカルと討論してきました。

私は、「地域医療の中での小児科医の役割」というワークショップに参加しました。参加者は、自分の地域の大まかな医療事情を説明し、それぞれの地域での乳幼児健診、学校医・園医、予防接種、夜間診療、休日当番医、小児在宅医療などの実態を報告してもらい、討論をしました。

学会で全国の小児科医やコメディカルと出会い意見交換の場をもてるのは、大変有意義で刺激にもなります。同じ治療を行うにしても、いろいろなアプローチ方法があるのを改めて気付かされます。今回学んだことを当院に還元し、より良い医療を提供できるようこれからもスタッフ一同頑張っていきたいと思います。

最後に、もう1つ。偶然にもこの学会期間中に私が誕生日を迎えました。スタッフや家族に祝ってもらいとても思い出深い津での外来小児科学会となりました。