会員コラム:朝ご飯を食べましょう えびの眼科こだま小児科医院 小児科 児玉 久美子
朝食・昼食・夕食と1日3回の食事は、特にたくさんのエネルギーを必要としている成長期の子供にはとても大事です。一日の活動とからだをつくるために必要なのです。
ところが最近朝食を食べない、食べる習慣のない家族が増加しています。からだや脳は寝ている間にもエネルギーを必要とし、朝は血糖も低く、脳はもちろんからだ全体の働きが低下した状態です。朝食を食べないとエネルギー不足の状態で、特に低血糖状態では脳は働かず、勉強の能率も上がらず、元気に遊ぶこともできません。集中力も落ちてきます。
外来にも、朝食を食べずに登校・登園し、午前中から学校や保育園等で気分が悪くなったと子供さんが来院されます。気分が悪い・からだがだるく眠い・ボーっとする・いらいらするなど訴える症状は様々ですが 顔色もすぐれず、遊びや勉強にも集中できない状態で早退してきます。さらに気温も高く、寝ている間にも多量の汗をかく季節にもかかわらず、水分も全く摂取していないと聞き驚きます。朝食抜きで低血糖や脱水をおこしていれば、気分がすぐれないのも当然です。
朝はなかなか起きられず食べる時間がない、朝は食欲がないなどという理由をよく聞きます。さらに、ゆっくり顔を合わせる機会もないのか、子供はいつも通り食欲や元気はあるか、顔色・体調は普段と変わりないか、便は出ているかなど全く把握できていない家族もみられます。
幼少期の栄養不足・エネルギー不足は将来の健康などにも影響を及ぼすことは明らかだと思います。一日頑張るためにも、ちょっとだけ早起きして、家族に声掛けをし、会話を楽しみ、家族みんなで何か飲んだり、食べたりする朝食の習慣をつけてみて下さい。朝の水分摂取は、胃腸を刺激しからだを目覚めさせ、やる気を起こし血液ドロドロ状態も改善させます。それから、牛乳やジュース、おにぎり、味噌汁、バナナなどの簡単な食べ物でもかまいません。エネルギーを補給し体温を高め脳と体をウォーミングアップしましょう。
さあ、今日も一日笑顔でがんばりましょう。