会員コラム:熱中症について たんぽぽ小児科 山﨑俊輔
もうすぐ、南国宮崎の熱い、刺すような日差しの夏がやってきます。そこで今回は、夏場に注意が必要な熱中症についてお話させていただきます。
熱中症とは、室温や気温が高い場所に長時間いることによって、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻したりして発症する障害(めまいやけいれん、頭痛など)の総称です。特に、気温・湿度が高い、風が弱い、急に暑くなった時などは熱中症に対する注意が必要です。
まずは、何といっても予防が大事です。
①帽子をかぶり、風通しのよい涼しい服装で過ごしましょう。
②炎天下での激しい運動時は、汗で失われた水分と塩分をこまめに補給しましょう。
③寝不足など体調不良のときの運動は避けましょう。
④車中に赤ちゃんを置き去りにしないでください!
⑤ベビーカーは地面からの照り返しで暑いので、赤ちゃんを抱っこしてあげてください。(気温が32.3℃の場合、幼児の身長に近い50cmの高さでは35℃を超えており、また、さらに地面近くの5cmでは36℃以上になっていたというデータがあります。大人が暑いと感じている時は、乳幼児はさらに高温の環境にいることになります。)
次に、対応と受診の目安についてご説明いたします。
①めまいがする、顔色が悪い、頭が痛い、おなかが痛い、吐く、足などのこむらがえり、全身がだるい。
⇒涼しいところに移して風を送り、イオン飲料を飲ませてください。しばらくたっても回復しなければ病院へ。
②ふらふらしている、ぼーっとしている。⇒病院へ
③倒れて意識がない、けいれんを起こした。⇒救急車を呼んでください。
夏は、お祭りや花火大会、キャンプなど、楽しいことが目白押しです。熱中症にならないよう気をつけて夏を満喫しましょう。