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会員コラム:日向市で病児保育事業を開始して お倉が浜kidsクリニック 鈴木章平

昨年10月に病児保育室を併設した小児科を開業しました。病児保育とは一般の保育所では保育できない、入院する程ではない急性期の病児を保育する施設です。保護者の仕事と子育ての両立を支援する目的に、日向市から委託を受けて実施しております。平日の朝8時30分から夕方の6時まで、0歳から10歳程度の児童を保育しております。近隣の医療機関にご協力いただき、情報提供をいただいてからの利用となります。昨年度は約5か月間で日向市内外で約300名の利用がありました。

日常の業務はというと、利用児童の診察、部屋決め(年齢や疾患を考慮し隔離します)、追加検査や処置、記録や書類の整理、保護者への病状説明などがあります。また毎月の利用児童の集計や日向市への報告、近隣保育所への訪問及び情報提供など、なにかとやる事が多いです。スタッフは現在5名の常勤保育士と、1名の非常勤保育士が在籍しており、保育士1人に対し、児童1~2人程度で保育しております。保育室はクリニックに隣接しており、隔離部屋を含め個室が6部屋ありますが、利用人数が多いときは部屋の数やマンパワーは足らず、お断りすることもあります。逆にキャンセルが相次いで、利用人数が0人という日も珍しくなく、運営面での悩みどころです。それでも良い面は、外来で診た子どもを保育室で継続して看護・保育することで、病状の変化や悪化に早期に気付き、対処が早くできるところです。保育スタッフも一人ひとりの児童とじっくり向き合い、きめ細やかな保育ができる充実感があるようです。

先日、利用者様向けのアンケートを行いましたが、まだ始まったばかりですが、多くの感謝のお言葉をいただきました。一方で、開室時間及び曜日の拡大、お迎えサービスやお弁当の提供など、ご要望もあります。マンパワー等の関係で、全てにお答えすることは難しいですが、可能な範囲で努力し、改善していきたいと考えます。そして地域の子育て支援に微力ながら貢献できれば幸いです。